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これぞ究極の「オレ様仕様」!! キントで買えるトヨタ「GRヤリス“モリゾウセレクション”」のパーソナライズプログラムを実際に体験してみた

山本シンヤ

購入したクルマを“進化”させるサービス「KINTO FACTORY」に2022年4月27日「GRアップグレードセレクション」が追加設定されました。具体的にどのようなサービスがおこなわれるのでしょうか。「GRヤリス」を愛車にもつ山本シンヤさんが実際に体験したレポートです。

自分のクルマがより好みに進化する! これぞ正真正銘のオーダーメイドサービス!?

 トヨタは「幸せの量産」を経営理念に挙げていますが、その一方で「個々に合わせた幸せ」の挑戦もおこなっています。
 
 そのひとつが、KINTO専売となる「GRヤリス“モリゾウセレクション”」です。

 車両を見ると随所にモリゾウ選手がオーナーであるプライベートチーム「ROOKIE Racing」のコーディネイトやアクセントが施されています。

 具体的にはエクステリアはモリゾウサイン入りウィンドウシールド/専用ホイールオーナメント/専用サスペンション塗装、インテリアは専用スポーツシート/専用ステアリング/専用ドアスイッチベースなどの特別装備をプラス。

 これだけなら「よくある特別仕様車」といった感じですが、このモデルの本質は見えないところにあります。それをひと言でいうと「人により添って進化するクルマ」です。

 まずそのひとつ目は「アップデート」になります。これは技術革新に合わせたソフトウェアの反映を通じて、クルマの基本性能を最新化させるサービスで、第1弾のメニュー(GR YARIS PERFORMANCE SOFTWARE1.0)を発表。

 具体的にはエンジン(高応答アクセルレスポンス)/ステアリング(重めの操舵力に変更)/4輪駆動配分(トラックモードの配分比を50:50→55:45に変更)などがおこなわれます。

 もうひとつが今回紹介する「パーソナライズ(GR YARIS PERSONALIZE SOFTWARE1.0)」です。

 GRヤリスは「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」を色濃く反映させたモデルです。正式発売後もスーパー耐久シリーズや全日本ラリー選手権を始めとする様々なモータースポーツフィールドを活用しながら鍛え続けています。

 そんなモータースポーツの世界では、同じクルマでもコース/天候、ドライバーの好みなどに合わせてセットアップをおこないます。

 パーソナライズは、このセットアップ作業から着想を得たサービスです。つまり、オーナーひとりひとりの運転特性や好みに合わせた「オレ様仕様」に調整することができるのです。

 すべてのナンバー付きモデルは多くの人が乗ることを考えたセットアップが施されています。それはGRヤリスであっても同じです。

 ただ、ユーザーの運転の癖や好みは千差万別のため、当然「もう少し〇〇だったら」といった要望も出てきます。

 これまでは「量産車ですから……」で済ましていましたが、今回は違います。これは大量生産を得意とするトヨタが“個人”にフォーカスした大きな挑戦といっていいかもしれません。

 モータースポーツから生まれたGRヤリスを、モータースポーツの手法を用いて進化させる。

 これは自身も参戦するモータースポーツの世界での「時々刻々とクルマが進化」、「セットアップ如何でクルマ大きく変わる」ということを、身をもって体感してきたモリゾウこと豊田章男社長が、「ドライバーに寄り添う進化を一般ユーザーにも味わってもらいたい」という発想から生まれたプログラムなのです。

 今回サービスの開始に先駆け、筆者(山本シンヤ)はこのパーソナライズプログラムを体験してきました。場所は富士スピードウェイ内にある「モビリタ」内に作られた3つのコース(旋回制動/パイロンスラローム/定常円旋回)を用います。

 パーソナライズのメニューを簡単に説明すると、このような流れになります。

 (1)ツルシの状態の車両で走行
 (2)収集した走行データをプロドライバーのデータと比較
 (3)ドライバーの印象をヒアリング
 (4)走行データとヒアリングを元にエンジン制御/EPS制御/AWD制御を調整
 (5)再び同じコースを走る
 (6)変更によるフィーリング変化と走行データを比較/検証
 
 筆者が走る前に、基準となるプロドライバーの走行データ取りをおこないます。

 今回はこのプログラムの監修をおこなう佐々木雅弘選手が担当してくれました。自分の走りをプロドライバーと比較されると思うと、少々緊張します。

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