トヨタが本気で攻めた新型「GRカローラ」! 5ドアのスポーツカーでトヨタ社長の「想い」具現化
2022年3月31日(米国時間)、TOYOTA GAZOO Racingは米カリフォルニア州ロングビーチにて、新型「GRカローラ」を世界初披露しました。トヨタを代表するカローラの「スゴい仕様」とはどのようなクルマなのでしょうか。
「カローラのスゴい仕様」こと新型「GRカローラ」ってナニ?
TOYOTA GAZOO Racing(以下、TGR)は2022年3月31日(日本時間同4月1日)、米カリフォルニア州ロングビーチにて「GRカローラ」を世界初披露しました。
GRとしては、「GRスープラ」、「GRヤリス」、「GR86」に続くモデルとなりますが、どのような特徴があるのでしょうか。
トヨタブランドを代表するモデルといえるカローラは、1966年から現在まで12代にわたり進化を続けています。
その歴史のなかで、トヨタのWRC(FIA 世界ラリー選手権)初優勝を飾った「カローラ」や、その後「1000湖ラリー(現ラリーフィンランド)」を制した「カローラレビン」などが活躍してきました。
今回、発表されたGRカローラは「お客さまを虜にするカローラを取り戻したい!」とのモリゾウ選手(トヨタ社長・豊田章男氏)の思いから開発が始まったといいます。
開発にあたり、レースで勝つために鍛えたクルマを市販化するという、「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」を実践。
具体的には、モリゾウ選手自らドライバーとして出走する「水素エンジンカローラによるスーパー耐久シリーズ参戦」を通じ、レースという極限の環境下で新技術である水素エンジンを鍛えるとともに、車両自体も総合的に鍛え直したといいます。
GRカローラは「カローラスポーツ」のボディをベースとしており、ボディサイズは全長4410mm×全幅1850mm×全高1480mm、ホイールベース2640mm。5ドア/5人乗りの利便性はそのままです。
エクステリアではカローラスポーツと比較して、フロントフェンダーを片側20mm、リヤフェンダーを片側30mm拡大。
さらにフロントバンパーにインテーク、フロントフェンダーとフードバルジにアウトレットを設けたほか、リアビューでは3本出しマフラーが力強くスポーティなスタイルを強調しています。
また、カローラスポーツのロングホイールベースが生み出す高速安定性を受け継ぎながら、フロントを60mm、リアを85mmにワイドトレッド化することにより、高い旋回性能を実現しました。
インテリアでは、スポーツ走行時の視認性を高めたGR車両専用のフルTFTメーターを新規採用。
さらにショートストロークのシフトレバーにすることで腕のポジショニングを自然なものにし、素早いシフト操作を可能としたほか、限界域での車両コントロールを確実なものにするために、パーキングブレーキは手引き式を採用しました。
パワートレインは、GRヤリスにも搭載した1.6リッター直列3気筒インタークーラーターボエンジンの排気効率を向上させることで、最高出力224kW(304PS)を達成。また、バルブ付き3本出しマフラーを採用することで排圧の低減と消音性能の向上を両立させています。トランスミッションは6速iMTです。
加えて、同じくGRヤリスに搭載された電子式多板クラッチによる前後駆動力可変システム採用のスポーツ4WDシステム「GR-FOUR」を、GRカローラ仕様に最適化して搭載します。さらにブッシュのピロボール化、スプリング、アブソーバー、アライメントの最適化にも取り組み、GR-FOURによって最適に配分された駆動力を余すところなく路面に伝達することで、圧倒的な旋回性能を実現しました。
また、最新の予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」を標準装備。日常走行での安全安心と、スポーツカーとしての走る楽しさを両立します。
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今回のGRカローラは、アメリカで開催されるドリフトイベント「フォーミュラドリフト」の開幕戦前日にあたる現地時間3月31日に世界初披露されました。
北米では「コアエディション」と「サーキットエディション(2023年発売)」の2グレード。そのほかのオプションとして「パフォーマンスパッケージ」「テクノロジーパッケージ」「寒冷地パッケージ」が設定されます。なお同市場に向けての価格は今後数か月で発表され、2022年後半に発売される予定です。
日本での発売も、2022年後半を予定しているとのことです。