9年ぶり! トヨタ2代目「GR86」 スバルとの協業強化で全面刷新へ
トヨタは2021年4月5日にスバルと共同開発した新型「GR86」を世界初公開しました。2019年の「GRスープラ」、2020年の「GRヤリス」に続く、第3弾のグローバルモデルとして登場しましたが、2代目となったGR86はどのような進化を遂げているのでしょうか。
真打ち登場!? 2代目GR86
トヨタのモータースポーツカンパニーとなる「TOYOTA GAZOO Racing(以下、TGR)」は、スバルと共同開発した2代目「GR86」を2021年4月5日に世界初公開しました。
GRブランドとしては、2019年の「GRスープラ」、2020年の「GRヤリス」に続く、第3弾のグローバルモデルとして登場。2代目となったGR86はどのような進化を遂げているのでしょうか。
2代目86とスバルの2代目「BRZ」は、クルマのベースを共有しながらも、それぞれの個性を引き延ばした「異なる走りの味」を持たせることに注力して開発されました。
BRZの開発陣と切磋琢磨しながら「86ファンに喜んでいただける86らしい味の進化」を追求した結果、2代目GR86では「スポーツ性能に特化した、さらなる高い次元でのダイレクトで気持ちのいい走り」を実現したといいます。
その後、トヨタとスバルが2019年9月に合意した「新たな業務資本提携」で掲げられた「もっといいクルマづくりへ共に取り組む」ことの具体例として、2代目のGR86/BRZが誕生しました。
2代目GR86のボディサイズは、全長4265mm×全幅1775mm×全高1310mm、ホイールベース2575mm、最低地上高130mm、車両重量1270kgとなっています。
初代モデルのボディサイズを継承してほぼそのままにすることで、全高ならびにヒップポイントを低く抑え、さらなる低重心化と回頭性の向上に寄与。86に求められるキビキビとした走りをさらに追求しました。
動力性能においては、ルーフパネルのアルミ材採用などによる更なる低重心化、フェンダーのアルミ材採用やフロントシート、マフラーなどの改良による軽量化を実現。
街乗りから限界走行まで、どんな速度域でも「走る楽しさ」を感じられるハンドリング性能を目指し、ボディ剛性を向上させています。
ねじり剛性を初代モデル比で約50%向上させたほか、エアアウトレットやサイドシルスポイラーなどを採用することで、操舵応答性や操縦安定性を高めました。
パワートレインは、軽量コンパクトかつ低重心なエンジンという特徴はそのままに、初代モデルの2リッターから新型は2.4リッターへ排気量アップし、最高出力を200馬力(6速AT)/207馬力(6速MT)から235馬力に向上。
さらに、0-100km/h加速性能を初代モデルの7.4秒から6.3秒に高めたほか、レスポンスを向上させて高回転域までストレスなく伸びるフィーリングを実現しました。
また、スポーツカーとして重要な外観デザインはベルトラインから水平に通ったフェンダートップによってFRらしい車両姿勢を表現。
さらに、アンダーボディとキャビン後部を絞り込むことでワイドなスタンスと低重心を実現しています。
内装デザインは、水平基調のインパネにスイッチなどの操作系を最適配置し、運転に集中できる空間をとし、7インチTFTディスプレイのメーターを採用。
また、エンジン始動時のオープニングアニメーションでは水平対向エンジンのピストンの動きをモチーフに走行前の高揚感を演出しています。
そのほか、安全・支援面ではスバルの運転支援システム「アイサイト」を採用(ATのみ)。
通常走行における安全サポートから衝突回避支援や衝突被害の軽減に貢献するプリクラッシュセーフティ技術、万が一事故が起きた際の救護支援、二次衝突の回避支援まで総合的な安全技術を搭載しています。
2代目GR86/BRZに関して、トヨタは次のように述べています。
「これまでの自動車業界における協業の形に捉われない、トヨタとスバルにとっての『新たなチャレンジ』です。
今後も、スバルとお互いの持つ強みを持ち寄り、さらに関係を深めることで、『もっといいクルマづくり』の可能性を追求していきます」
※ ※ ※
2代目GR86は2021年10月28日、全国のGR Garageをはじめとするトヨタ車両販売店を通じて発売されました。