東京-九州間2800km激走!? トヨタのスポーツカーは長距離でも楽? 「スポーツカーで AT」は悪くない! GR86の魅力とは
ずっと走っていたい? 気になる部分も気にならない? それがスポーツカー
東京からオートポリスを経由して熊本まで1282kmを走り切り、熊本市内の宿で十分な休息を取りましたが、レースのために毎日オートポリスまでの山登りと取材の日程がスタートします。
開催期間中、毎日思っていましたが、どんなに疲れて宿に帰るときも、次の日朝が早くてもGR86に乗るとなぜか自然と楽しくなり、ウキウキした気持ちで山登りと山下りをしていました。
これがSNSなどでGR86のオーナーが投稿していた「どんなことがあっても、私にはGR86がある」ということかと実感。
また撮影で展望台にいると同じマグネタイトグレーメタリックのGR86と偶然出会いました。お話を伺うと偶然にも「数日前に納車されたばかり」と語る若者が乗っていました。
初めて会ったにも関わらず会話が弾むのもクルマ好きが乗る車種ならではでしょう。
ちなみに霧が立ち込めヘッドライトオン、リアフォグオンの状態でも先行車を見失うような天候になり、アイサイトが白過ぎて対象を認識できないエラーが出たりもしました。
これは人間の目と同じ原理で、アイサイトはカメラで認識を行っているためきりで真っ白だったりするような状況では白線などを認識しにくい状態になると使えなくなる場合もありるということです。そういうときは人間の目でも見えにくいので安全運転により一層気をつけましょう。
そんなこんなで金・土・日の3日間のオートポリス取材は無事に終了し、月曜の朝いよいよ帰京です。
熊本まで25時間掛かっていれば、東京に帰るにもほぼ同じような時間が掛かる訳です。
九州道の熊本インターで乗る前に給油。3日間山登りをした結果、走行距離は333km、 32リットルの給油をおこないました。燃費は10.40km/Lです。
帰りは行きよりももっと淡々と走行をこなし、山陽道の吉備で休憩し、新名神の宝塚北SAで夕飯と給油を行います。
熊本インターで高速に乗る前に給油してから走行距離は684km、43.7リットルを給油したので燃費は15.65km/Lです。
宝塚北SAを出発し淡々と関西圏を抜けていきます。新東名の長篠設楽原PAにピットイン。ここからはほぼ直線で、距離感も時間感覚も分かっているので少しだけ安心感はあります。
実際東京に近づくとどんどん渋滞が始まっており、首都高からの渋滞が海老名くらいまで断続的に続いていました。
見事に渋滞にどっぷりとハマりましたが、無事に新宿で給油を行い、新宿の都庁前に到着しました。
結果、全行程で総走行距離は2794.3km、総給油量204.79リットルとなり、燃費は満タン方式で13.64km/Lとなりました。
そもそも東京からオートポリスまで自走という段階で驚かれますが、それほど苦痛でもありませんでした。それはGR86のクルマとしての良さが理由でしょう。
ただ全てが良い訳ではなくて、不満点もあります。燃費がもう少し伸びてくれるか、タンク容量を現状の50リットルからもう少し大きくしてくれると長距離ドライブでの安心感が違います。
シートはスポーツカーらしく低く構えている関係で体も沈みこんでいます。天井にグリップが無いので車内から降りる際に、体を起こすのが少し大変です。グリップがあれば体も起こしやすいのに。と思ったことが何度もありました。
2ドアのスポーツカーなのでドアが大きく、狭い駐車場では乗り降りに苦労しますが、それはスポーツカーを楽しむための苦労と思うしかありません。
またラゲッジの開口部が少し狭く感じられます。3泊4日を収めるキャリーケース2つ相当の荷物をラゲッジに収納するのには斜めにして入れたり少し工夫が必要になります。今回は一人旅なので問題ありませんでしたが、2人旅ならばラゲッジに荷物を積むのに工夫が必要でしょう。
とはいえ、不満点は乗っているうちに工夫をこらせば対処できる部分です。それを上回る楽しさがあれば、どんな距離でも楽しく走れることを実感しましたし、アイサイトがあったおかげで格段に、高速巡航が楽になります。
「スポーツカーはMTでないと」という意見もわかりますが、ATでもワインディングも十分に楽しめますし、ロングツーリングでも非常に快適に走れます。